現役医師が医師を目指す君に伝えたい コロナウィルスと病院の今
今、新型コロナウイルス感染症についてのニュースが世間を賑わせています。
この影響で、直接・間接の被害に遭われた方に、心よりお見舞い申し上げます。
様々な場所で感染された方が確認され、快復した方もいる一方で残念ながら亡くなってしまった方もたくさんいらっしゃいます。
病院はどうしても人と関わる場所です。
新型コロナウイルスの感染が広まっている現在、病院では色々な方法で感染を広げまいとして対策を練っています。
今回は新型コロナウイルスについてどう対応しているのか、お話していきたいと思います。
なお今回のお話は全ての病院に当てはまるわけではなく、一部の病院や施設とは異なることを行っている場合もあることをご理解ください。
▼目次
医師が伝える コロナウイルスに対応する病院の今
消毒の徹底
消毒の徹底は、新型コロナウイルスの流行以前より行っているものです。
患者さんの皮膚や身の回りの物品に触れた際、採血やルートを取る際などアルコール消毒は行っています。
しかし新型コロナウイルスの流行によって、より消毒が徹底されています。
感染を防ぐために、例えば院内で使用するPHSや電子カルテ端末等の消毒を念入りに行っています。
一般の方々がここまでする必要は無いかもしれません。
ですが病院によっては一度感染してしまうことで死に至るリスクの高い患者さんがたくさんいらっしゃいます。
そのため念には念を、と普段よりもさらに消毒を徹底しています。
面会制限
こちらも様々なニュースで取り上げられていますが、首都圏の病院のほとんどは面会を制限および中止をしています。
やはり病院内に新型コロナウイルスが入り込むことをなるべく防ぐための措置になります。
ちなみに面会だけでなく、出産の立会いも中止しているところがほとんどです。
病院側から許可がなされている場合はその限りではありませんが面会の際は手洗いや消毒、マスクを徹底しなければいけません。
入院の延期
医師が急ぐ必要が無いと判断した場合に限るのですが入院の日程を遅らせることが行われています。
もちろん、必要至急の手術に関しては予定通りに行っています。
これはもちろん、ウイルスを病院内に持ち込まないことや逆にウイルスを未感染の患者さんに感染させないためですが、病院によっては、県や国の要請で新型コロナウイルスの重症患者さんのための病床を確保するためでもあります。
学生の授業・実習延期
地域にもよりますが、一部の大学では現在授業・実習が中止になっています。
私の母校では非常事態宣言が解除されるまでの間は登校禁止となっています。
これにより実習期間の短縮や不足が考えられます。
もちろん何らかの措置が講じられるはずではありますが、今後によっては学生はハードなスケジュールを強いられる場合があります。
未来の医師に伝えたいメッセージ
今できることをやる
医師を目指す学生さんにとって、今の時期はもやもやする時期かもしれません。
役に立ちたいけれど、受験生である以上、何ができるかわからない。
という呟きをSNS上で先日拝見しましたが、受験生がやるべきことは一つです。
今、やるべきことをしましょう。
医師になるためには、医学部に入る必要があります。
医学部に入るためには、勉強して成績を上げる必要があります。
そのためにやるべきことは、たくさんあります。
たしかに図書館や予備校は今は使えないかもしれませんが家でできることがあるはずです。
自分は大丈夫であると思いこまないこと
これは医師を目指す目指さないに関わらないのですが、「自分は大丈夫だから~!」と考えないことがとても大事です。
「自分はまだ若いから仮に新型コロナウイルスに感染したとしても助かる確率が高いから大丈夫」
なんて思っていませんか?
あなたがウイルスを媒介して、他の人に移してしまう可能性を頭に入れましょう。
そのためにはどうするべきか?
国が言っている通り『不要不急の外出はしない』です。
正しい情報を収集して吟味すること
医師を目指す学生さんにぜひお伝えしたいのは、こんな時だからこそ「正しい情報を集めて吟味すること」が、とても大事です。
医師になれば、沢山の情報を集める機会が必ずあります。
その際に『誰かが書いたようなブログから情報を取ってくる』ことをする奴はいません。
必ず確固たる証拠のある情報を、様々な文献や論文から取ってきてその情報が正しいことを確認します。
その癖を今のうちに少しでも身につけると医学生、ひいては医師になった後にとても役立ちます。
学生が今するべきこととは
現在、身の回りには、厳しいニュースが沢山溢れています。
そのせいで、やるべきことに身が入らないということもあるかもしれません。
その際は、一度スマートフォンやパソコンの電源を切ってニュースから離れましょう。
確かに新しいニュースが入ってこないことは心配かもしれません。
ですが、そのニュースのせいで身が入らないということはあまり良いことではありません。
まずはニュースから自分を離して、自分がやるべきことを考えてみましょう。