学部の編入試験を実施している大学リスト【受験のメリットとは?】
一度医学部以外の学部を卒業した人で社会人として働いている人でも、医者になる夢を捨てきれずに、再度医学部受験に挑戦したいと考えている人は少なくないと思います。
そういった方々に知っていてほしいのが、編入試験という制度です。
一般入試を受けるという方法もありますが、この編入試験の制度を使えば、医学部進学への可能性を広げることができるためです。
そこで本記事では、医学部編入試験を実施している大学のリストや編入試験のメリットについて解説します。
編入入試についてご存じの方はもちろん、どういった制度かあまり知らないという方も、ぜひ参考似てみてください。
▼目次
医学部編入受験をするメリット・デメリット
医学部の編入受験とは、4年制大学で医学部以外の学部を卒業した人が医学部に編入できるという制度です。
しかし、編入受験にもメリットとデメリットがあるので、それらをきちんと把握した上で、編入受験をするかどうか考えることが大切です。
そこでここからは、医学部の編入受験をするメリット・デメリットについて解説します。
医学部編入受験をするメリット
医学部編入受験のメリットの1つが、国公立大学の医学部に入学できるチャンスが広がることです。
編入受験で高校立大学医学部を受験する場合、一般受験と比べて受験科目が少なくなるのです。
一般受験で国公立大学医学部を受ける場合は、共通テストで5教科7科目、2次試験では英語・数学・理科2科目が受験科目となることが多いため、幅広い勉強が必要です。
しかし、編入受験では、少ない場合は2科目、多くても4科目の受験科目で受験することができます。
つまり、勉強しなければならない科目が減るため、一般受験よりも短い勉強時間で国公立大学医学部に挑戦できるということです。
働きながら医学部合格を目指す人やまとまった勉強時間が確保しづらい人にとっては、非常に大きなメリットとなるでしょう。
また、合格することができれば、2年生もしくは3年生からの編入となるので、医師になるまでの時間を短縮することができるというメリットもあります。
医学部編入受験をするデメリット
医学部編入受験のデメリットは、定員が非常に少ないということです。
編入試験の定員は、各大学5名~20名と非常に少なく、いくら受験科目が少ないからといっても、簡単に合格を勝ち取ることはできません。
勉強時間が多くかかったとしても、一般受験をした方が合格しやすいのではないかといわれるほど、編入受験は高倍率で合格することが難しい試験なのです。
また、入学後にもデメリットがあります。
編入受験で入学すると、一般受験で入学した学生よりも1年か2年短い期間で同じだけの授業を履修する必要があるので、在学中は非常にハードなスケジュールで授業に出たり、試験を受けたりする必要があるのです。
医学部編入試験の受験資格・条件
医学部編入試験の受験資格や条件は大学によって異なります。
主な受験資格は以下の通りです。
- ・学士号を取得した者または学士号の取得見込み者
- ・4年制大学に2年以上在籍(見込み者を含む)し、指定の単位を取得した者
- ・短期大学や高等専門学校を卒業(卒業見込み者含む)した者
このように、受験資格はさまざまなので、自分が志望する大学の受験資格をしっかりと調べておきましょう。
また、TOEICのスコアやTOEFLのスコアなど、語学力を示す資格やスコアの提出を求める大学もあります。
医学部編入試験を実施している大学リスト
医学部編入試験を実施している大学は、国公立大学が27校、私立大学が3校となっています。
医学部編入試験を実施している具体的な大学名は以下の通りです。
【国公立】
- 旭川医科大学
- 北海道大学
- 弘前大学
- 秋田大学
- 筑波大学
- 群馬大学
- 東京医科歯科大学
- 新潟大学
- 富山大学
- 金沢大学
- 福井大学
- 浜松医科大学
- 名古屋大学
- 滋賀医科大学
- 大阪大学
- 神戸大学
- 鳥取大学
- 島根大学
- 岡山大学
- 山口大学
- 香川大学
- 愛媛大学
- 高知大学
- 長崎大学
- 大分大学
- 鹿児島大学
- 琉球大学
【私立】
- 岩手医科大学
- 東海大学
- 北里大学
このように、編入試験を行っている大学は、数多くあるため、きちんと自分に合った大学を選ぶようにしましょう。
また、定員や試験内容等は大学によって異なるので、事前に確認しておきましょう。
医学部編入試験の流れ
医学部編入試験の流れは、高校受験や大学受験大きく変わりませんが、念の為解説しておきます。
医学部編入入試の流れは以下の通りです。
- 1.願書提出
- 2.学力試験
- 3.面接・小論文などの試験
- 4.合格発表
- 5.2年生もしくは3年生から編入
医学部の一般受験では、受験生全員を対象に面接を行っていますが、編入試験でも同様に面接が行われます。
また、面接以外にも小論文や口述試験、集団討論などが行われる大学もあるため、試験内容を確認の上、しっかりと対策をした上で試験に挑みましょう。
まとめ
今回は、医学部編入試験を実施している大学のリストや編入試験のメリットについて解説しました。
編入試験は、医学部進学の可能性を広げることができる機会です。
しかし、本文でも解説した通り、医学部編入試験の合格を勝ち取ることは簡単なことではなく、編入試験の対策をおこなうために、一般入試対策のための時間が削られてしまう可能性もあります。
そのため、勉強の進捗状況や現在の学力、編入試験の内容など、あらゆる観点から吟味して、編入試験を受けるべきかどうかを判断するようにしましょう。