医学部受験の物理の勉強方法【特徴や物理選択のメリット・デメリット】
多くの大学の医学部入試では、理科を2科目選択して受験をする必要があるため、どの科目を選んで受験するべきか迷っている人も多いかと思います。
また、物理そのものは好きなのに、なかなか偏差値が伸びず、医学部受験で使えるか不安を感じているという人もいると思います。
そこで本記事では、医学部受験の物理の特徴や勉強方法について解説します。
また、物理を選択する場合のメリットやデメリットについても解説するので、科目選択に迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
▼目次
医学部受験で物理を選択するメリット・デメリット
医学部受験を目指しているものの、受験科目についてまだしっかりと決めきれていない人もいるのではないでしょうか。
特に、理科の2科目をどれにしようか迷っている人もいると思います。
そこでここからは、医学部受験で物理を選択するメリットとデメリットについて解説します。
科目選びが難航している人は、ぜひ参考にしてみてください。
医学部受験で物理を選択するメリット
医学部受験で物理を選択する最も大きなメリットといわれているのが、高得点が取りやすいということです。
物理は、生物と比べると暗記しなければならないことが圧倒的に少なく、公式を覚え、その公式を正しく使えるようになれば、高得点を獲得しやすいのです。
また、暗記に時間がかからないということは、勉強時間を他の時間に回すことができるので、受験勉強全体としても有利といえるでしょう。
医学部受験で物理を選択するデメリット
医学部受験で物理を選択するデメリットは、数学的な要素が強いため1つの問題で計算ミスをしてしまうと、関連する問題も必然的に間違うことになり、大幅な失点をしてしまう可能性があるということです。
また、数学的な要素が強いことのデメリットとして、計算に苦手意識があったり、計算スピードがあまり早くなかったりすると、物理にも影響してしまい、点数や偏差値がなかなか伸びないということも起こりえます。
さらに、物理の知識は、生物や化学と比べて医学との繋がりが薄いため、合格後の医学部での勉強や医師になった時などにあまり活かすことができないということもデメリットといえるでしょう。
医学部受験で物理選択がおすすめな人の特徴
医学部受験で物理選択するメリットとデメリットを見ても、自分には物理選択が向いているのかどうか、判断しきれないという人もいると思います。
そこでここからは医学部受験で物理選択がおすすめな人の特徴について紹介します。
医学部受験で物理選択がおすすめな人の特徴は以下の通りです。
- ・数学が得意な人
- ・暗記が苦手な人
- ・他の科目の勉強に焦りを感じている人
- ・物理選択が必須の大学を志望している人
- ・物事を深く考察することが好きな人
さきほども紹介しましたが、物理は生物と比べて暗記量が少ないため、暗記にかかる時間が圧倒的に少なく抑えることができます。
さらに数学が得意であれば、その力を物理でも活かすことができるため、物理を選択することがおすすめです。
また、物理は、単に公式を当てはめて計算するのではなく、「なぜこの公式を使うのか」という深い考察や思考が必要となるため、物事を深く考えることが好きな人におすすめの科目といえます。
医学部受験の物理の特徴・難易度
医学部受験の物理の問題の特徴は、国公立大学と私立大学で大きく異なります。
国公立大学では、教科書に掲載されているような基礎的な問題や問題集などで頻出するような問題が出題される傾向があります。
これは、「問題が簡単だから気を抜いて良い」ということではなく、「周りの学生も高得点を取るため、1つの問題のミスが命取りとなる」ということです。
私立大学については、大学によって傾向は異なりますが、学生の思考力を問う問題が多く出題される傾向があります。
基礎的な力が求められることはもちろんですが、それらの知識をいかに応用するかという発想力や経験値が問われます。
また、様々なサイトで、どの分野が出題されやすい、出題されにくいなどのことが書かれていますが、大学によって問題の傾向は大きく異なるため、医学部受験というくくりで傾向をつかもうとするのではなく、受験予定の志望校の過去問分析を徹底的に行い、傾向をつかむようにしましょう。
医学部受験の物理の勉強方法
医学部受験の物理と聞くと、複雑で難解な問題ばかりが出題されるイメージで、何から勉強すれば良いかわからないという人も多いと思います。
そこでここからは、医学部受験の物理の勉強方法について解説します。
勉強方法がわからない人や今の勉強方法で良いのか不安を感じている人は、ぜひ参考にしてみてください。
物理そのものの理解を深める
物理の勉強がスムーズに進まなかったり、なかなか偏差値が伸びなかったりする人の特徴の1つが、物理に関する理解が浅いことです。
物理は公式を覚え、それを当てはまれば問題が解けるという風に考えている人も多いかもしれません。
しかし、このように考えていると、単元ごとに分かれた問題集であれば解けていたのに、単元が明確に記載されていない模試や過去問題になると、一気に解けなくなってしまうのです。
そのため、まずは物理そのものの理解を深めるために、解説が丁寧な講義形式の参考書を読み込んだり、講義の動画を視聴したりするところから始めるようにしましょう。
基礎知識を定着させる
参考書や動画である程度の理解が深まれば、知識を定着させるために、基礎レベルの問題集を繰り返し解きましょう。
参考書や動画を見た後は、すべてを理解して覚えたつもりになるかもしれませんが、数日経てば忘れてしまいます。
そう言ったことにならないためにも、問題演習を行い、知識を定着させることが大切なのです。
また、一度問題を解いただけでは、知識は定着しないので、最低でも問題集を3周以上解くように心掛けてみてください。
知識や公式の応用力を磨く
基礎知識が身についたら、次は応用問題が多く掲載されている問題集を使って、知識や公式を応用する力を身につけていきましょう。
知識や公式がたくさん頭に入っていても、「どんな問題で使うのか」「どのように活用するのか」などがわかっていなければ、模試や過去問題を解くことはできません。
応用問題に取り組み始めた頃は、苦戦することも多いと思うので、いきなり1人で完璧に解けることを目指すのではなく、適宜解説などを確認しながら問題の見方や考え方を身につけていきましょう。
そして、2周目、3周目に入った際は、自力で解き、自分の理解が甘い部分や抜け落ちてしまっている知識などを明確にし、それらの部分を補うための勉強を問題演習と並行して行うようにしましょう。
また、応用問題に取り組む際は、解説が丁寧に書かれている問題集を選んでおかなければ、理解が浅くなってしまう可能性が高まるので、問題集選びの際は、問題の質以上に解説の質に注目するようにしてみてください。
まとめ
今回は、医学部受験の物理の勉強方法や物理を選択するメリット・デメリットについて解説しました。
物理は計算問題が多いため、数学などに苦手意識を感じている人にとっては、なかなか選択しようとは思わないかもしれません。
しかし、生物などと比べ暗記する量が減るため、勉強しやすい科目であるという側面もあります。
そのため、まずは自分自身の得意不得意を把握した上で、適切な科目を選択するようにしましょう。
そして、物理を選択する場合は、やみくもに勉強するのではなく、効率良く勉強できる方法を実践するように心掛けてください。