最重要科目『数学』の勉強の際に意識すべき4つのこと
大学の医学部を受験しようとしているときに数学は最重要科目と言っても過言ではありません。
実際に医学部を受験して不合格になるのは数学でしっかりとした点数が取れなかったときが多いと言えます。
ここではその理由と対策を順に述べていきたいと思います。
▼目次
1. 差がつきやすいのが数学
数学が重要である理由が、差がつきやすい科目であるということです。
たとえば国語などでは古文や漢文を除く現代文ではそれほど大きな差はつきません。
特別な取り組みをしていなくても医学部を受験するレベルの生徒であれば地力である程度解けるからです。
しかし数学はそうはいきません。
まず医学部や高度の理数系の学部を受験しない限りは数学Ⅱ、数学Ⅲ、数学Bなどを本格的に勉強しないということも関係しています。
文系の生徒などはまったく意味不明な問題ばかりが並ぶ感覚になるかもしれません。
医学部を受験する生徒はそういった分野の問題をある程度のスピードですらすらと解けるレベルになっていなければいけないのです。
そのレベルに達していなければ国公立や私立を問わず医学部の合格は難しいと言えるでしょう。
数学究極の積み重ね学習
差がついてしまう理由の一つに、数学は、中学を含めた積み重ね科目です。
前段階の内容がわかっていなければ次の単元の内容が理解できないということが頻繁にあります。
しかも暗記科目のように集中的に覚えればどうにかなるというものでもありません。
むしろ数学の勉強は他の科目よりもはるかに時間がかかるものなのです。
基礎からしっかりと固まっていなければ模試などの度に大きく点数が変動してしまい安定しません。
場合によっては、中学数学から復習をする必要も出てくることもあるのです。
2. 数学を勉強する際に意識する4つのこと
本質の理解が必要
中学生くらいによくある現象なのですが、「なぜそうなるかは説明できないが答えは合っている」ということがあります。
これは学校や塾などで解き方を学んでパターンで覚えたために解けてしまっている、しかし本質的に理解はしていないので、なぜそうなるかは説明できないという状態です。
中学生くらいであればそれでも正解しているので良かったのかもしれませんが医学部の入試に必要な数学Ⅱ、Ⅲのレベルでは理解していないものは解けません。
なぜそうなるのかという本質を理解していく必要があります。
段階を踏んで完全な理解を
医学部の入試ともなると数学の表面的な理解ではとても解けない問題が出題されます。
それに対応していくには「基礎」「解法」「計算」「本質理解」ができていなくてはいけません。
まずどの教科でも同じですが、基礎ができていないとその後に何を学んでも定着しません。
まずは基礎の徹底から行います。
この時点で理解できていない、わからないということがあれば必ず前に戻ってでもしっかりやり直すようにしましょう。
基礎問題の解法のパターンを覚えていき、基礎問題を徹底的に解いていくことでそれが定着していきます。
ここは時間がかかっても絶対に行わなければいけないプロセスになります。
それと並行して計算の正確性とスピードアップを図っていきます。
算数、数学の基本は計算です。
どの問題を解くにしても計算が不確実だったり遅かったりするだけでかなりの不利になります。
解き方がわかっていたのに計算ミスをした。
解いている途中で時間が足りなくなった、というようになってしまうからです。
解法を覚えて基礎問題を定着させていくのと同じ時期に計算力を向上させていくようにしましょう。
パターンを反復して身に着けよう
数学は一つの解き方だけを暗記していても問題は解けません。
色々な分野を解き、計算問題にも強く、解法を理解していて、ある程度のスピードで解けるというように必要となる力が非常に多い科目なのです。
そのためにその問題を特に当たって色々な方面からの解き方が浮かぶくらいでなければ解けないということもあります。
できるだけ多くのパターンを身につけましょう。
カリキュラム進度を早く進めていく
一般的な学校の進度では数学Ⅲを学習するのが高校三年生の夏前後ということもあり、学習が完了するのは受験ギリギリになったりします。
そうなると、積み重ね学習が必要な数学においては、とても受験には間に合いません。
医学部の入試には数学Ⅲの内容が多く出題されるために学校の進度に合わせていてはだめなのです。
予備校や家庭教師を使って数学Ⅲの勉強をもっと早い時期からやっていく必要があります。
そこまでを考えてカリキュラムを組んでいかなくてはいけないでしょう。
学校で学習するころにはすでに基礎の学習を終えていて、復習のような感覚になっていれば理想です。
3. まとめ
医学部受験の数学について述べてきました。
数学は時間もかかるし本質を理解するのが面倒な科目でもあります。
しかし毎日取り組んでいくことで計算力を向上させ、基礎を徹底させていくことができます。
毎日行う、解けるまで行う、繰り返し行うという取り組みが遠回りのようで近道なのです。
解法を暗記して終わりではありません。
それが定着するまでやりこむことが大事なのです。