2018年の医学部受験情報を確認してみよう
現在の医学部状況
医学部の入試は少子化の波に逆らうように倍率が上がり続けています。
現在全国の国公立大学で50大学、私立大学で31大学、防衛医科大学を合わせて82の大学に医学部が設置されています。
全国的な医師不足、特に地方での医師不足が続いていることが問題視され、医学部の入学定員は増加してきています。
2018年度は9419人となっており、ここ10年で1800人ほどの増員となっています。
国公立大学の状況
国公立大学は私立大学よりも授業料が安いということもあってかなりハイレベルな戦いになります。
総じて偏差値が高くなっていて、全統記述模試でも偏差値65以上というのが一つの目安とされています。
首都圏の人気大学では偏差値70以上が必要になります。
また、必ず受けなければいけないセンター試験でも7科目で得点率90%ということが言われています。
センター試験の全体の平均点が60~70%であることを考えるとかなりの厳しさであることがわかります。
そのためには満点を目指していく科目が必要となり、大きく点数を落としてしまうような苦手科目があるのは致命的となります。
5教科7科目の試験を突破していくためにはかなり早い段階からの準備が必要となるでしょう。
二次試験では前期日程で英語、数学、理科に加えて面接が行われるところが多くなっています。
面接対策も必要になりますので、予備校や塾に通っている場合はそちらで面接の練習も行っておきましょう。
後期日程になると総合問題、小論文、学科試験などに面接が加わるのが基本です。
私立大学の状況
私立大学の医学部の場合は国公立大学のようにセンター試験が義務付けられていないためにその対策の負担は減ります。
しかし出題の傾向が大学によってまちまちですので、いくつもの大学を受験しようとしている場合はそれぞれの大学の対策をしなければいけないために負担は大きくなるかもしれません。
基礎問題が重視されるのは国公立大学と同様ですが、それにその大学特有の問題がプラスされるようなイメージで良いでしょう。
2月くらいになると過密日程で入試が行われていきます。
どの順番で受けるのかということをしっかりとシュミレーションしておきましょう。
こちらも全統記述模試で65以上の偏差値を目安にしていくのですが、
国公立大学よりも倍率が高くなりがちです。20~30倍くらいは当たり前で、なかには70倍ほどの倍率になる大学もあります。
入試科目は英語、数学、理科2科目に小論文や面接が加わるのが一般的です。
特に近年高い学力を持ちながら国公立大学に不合格だった学生が私立大学の医学部に流れてきているという現状からますます難易度が上がっていると言われている現状があります。
医学部の入試方式
基本は一般入試なのですが、近年AO入試、推薦入試などが増加傾向にあります。
一般入試でも記述が多い、マーク方式が多いなどの特徴があります。
その大学の入試に対応できるように準備しておきましょう。
また、「条件付き入試」を採用する地方の大学が増えてきているのも特徴的です。
これは大学の医学部を卒業後、その地域の医療機関で数年間勤務するということを条件にした入試制度です。
なかには授業料免除などの特典がついている場合もあります。
これは医療設備、研究設備、勤労報酬が大都市の方が揃っているために医師が集中してしまい、逆に地方では医師不足が起こっているという現状に対して考えられたものです。
そして国公立、私立、入試方式を問わずにほぼ確実に行われるのが面接です。
これは勉強は優秀ではあるものの人間性に問題がある学生などを見極めるもので、この対策がおろそかであったために不合格になる学生が数多くいます。
地方の大学を受験しに行っているのに、その地方のことを何も知らない。
その大学を志望した理由が曖昧である。
最近の医療関係のニュースや時事ネタなどをまったく知らない。
こういった部分が面接でわかってしまうのです。
勉強はもちろんのことですが、医療関係のニュースなどには必ず目を通しておくようにしましょう。
医学部専門の予備校などではそういったニュースも常に発信しています。
信頼できる情報源から正しい情報を集めておくことが重要です。
まとめ
医学部受験を行うにあたって最新で正確な情報を普段から集めておくのは必須です。
ただしインターネットには不確実な情報も載っていることがあります。
医療関係のニュースサイトや、大学が発信している情報、医学部受験専門の予備校の情報など、信頼できる情報源から常に情報を集めておくというクセをつけておくことが、受験を有利に進めていく秘訣です。