社会人から医学部を目指す!合格への4つのステップ
一度社会人として勤務をした上で、もう一度大学の医学部を目指すという人は実は少なくありません。
中には30歳以上の年齢の人も多くいます。
ただし、社会人から医学部を目指すにはメリットもありますが、デメリットもあります。
しっかりと押さえておかなければいけないポイントがあるのです。
そこでここでは社会人から医学部を目指すために必要なポイントを紹介していきたいと思います。
【医学部入試コラム 目次】
社会人から医学部を目指す人のメリットとは
広い視野と違った観点を持っている
高校から大学の医学部に入り、医師として勤務をするようになった人と一度社会人を経験してから医学部に入った人ではやはり物事を違った観点から見ることができるという違いがあります。
これは閉鎖的になりやすい医師の世界では非常に貴重なことです。
また、学士編入制度を利用する場合などはほとんどの場合で面接が行われますが社会人から医師を目指すという強い意気込みを肯定的にとってくれることが多いようです。
テストについても有利になる点がある
社会人として医学業界と関係がない仕事をしていた場合は、医学用語や理科や数学に関する勉強を忘れている可能性はあります。
しかし社会人としてビジネス文章を読んだり、仕事で語学を使っていた場合は語学や文章能力、語彙力などについては向上していることもあるのです。
こういった能力はなかなか低下するものではありません。
あとは忘れていた分野の勉強をやり直すようにすれば良いのです。
時間と費用を準備する期間がある
大学の医学部に入って6年間学習するにはかなり高額な費用がかかります。
奨学金などを利用する学生も多いのですが、社会人から医学部を目指す場合は先にその資金を準備するということができます。
ただし医師になるための勉強をしている間は他に仕事をしたりする余裕や時間はありません。
その間は無収入になるという計算を立てる必要があります。
また、勉強時間も多くかかることになります。
それに対しても前もって準備をすることができるというメリットがあるのです。
社会人から医学部を目指す際のポイントとは
社会人のデメリットを克服する
社会人から医学部を目指すにはメリットもありますがデメリットもあります。
まず現役高校生と比べるとどうしても年齢が高くなっていることから体力的な面では負けてしまうことがあります。
勉強を集中して継続していくには体力が必要です。
もちろん医師として勤務していくためにも体力は不可欠です。
しっかりと体力をつけて勉強に臨んでいきましょう。
時間をどうやって作り出していくか
大学の医学部に合格するには国公立大学だと2000時間、私立大学でも1000時間の勉強が最低でも必要となると言われています。
専門家の中には3000時間必要だという人もいるほどです。
社会人として勤務をしながら受験勉強をするという場合はその莫大な時間を作り出していかなければいけません。
どうしても作り出すことができないという場合は勉強だけを行う期間を設定するために数年単位で計画を立てていく必要があります。
また、医学部に合格したとしても実際に医師になるまで6年、そこから一人前の医師として働くようになれるまで約10年かかります。
それらを含めて計画を立てていくようにしましょう。
合格に必要な学力を身につける
社会人から医学部を目指す際にもっとも重要になるのが「学力」です。
医学部に合格するためには大学入学共通テスト(旧;センター試験)で90%以上の正答率が必要とされています。
私立大学の医学部でも全統模試で偏差値65以上が必要と言われています。
大学入学共通テスト(旧;センター試験)を受けるためには5教科7科目の勉強をする必要があるために「苦手科目」を作ってしまうと著しく不利になります。
社会人が一般入試から医学部への合格を目指すためにはこれだけの学力を身につけていかなければいけません。
理科や数学は得意という人が多い医学部志望の人たちですが、国語や社会でも最低でも8割以上は得点しなければまず合格は厳しくなります。
社会人はそういった「受験勉強」と呼ばれるものから離れている人が多く、そのブランクを埋め、勉強の感覚を取り戻し、現役生たちに負けないだけの学力を身につけなければならないのです。
学士編入制度を利用する
医学部以外の学部で大学を卒業した場合は、学士編入制度を利用することができます。
社会人はこれを利用して医学部の2年生や3年生に編入できるのです。
もちろん入試があります。多くの大学では「学力試験」「小論文」「面接」などが課されることになります。
特に面接はほとんどの大学で実施されている試験です。
社会人としての知識や経験を熱意とともに伝えることができれば、ここで合格を目指すこともできるかもしれません。
ただし学士編入制度はどの大学でも募集人数が5名前後と少なくなっています。
必ず使えるわけではないと覚えておきましょう。
まとめ
社会人から医学部を目指していくのは決して簡単なことではありませんが、ここで述べたようなポイントをしっかりを押さえていけば決して不可能なことではありません。