センター試験が最後の年!医学部入試の傾向とは?
2019年度で現在行われているセンター試験が終了し、新しく「大学入試共通テスト」が実施されるようになります。
この変化によって医学部入試がどう変わっていくかはまだまだ広くは知られていません。
そこでここではセンター試験から共通テストに変わっていくことで
医学部入試に起こる変化と傾向について紹介していきたいと思います。
【医学部入試コラム 目次】
浪人は大きく不利になる
出題内容に変化はない
医学部受験生が多い高校や医学部受験の予備校、家庭教師派遣会社などでは、2019年度の高校三年生に浪人はさせたくないという意見が多くなっています。
それは医学部受験が非常に倍率が高くなる難関受験であることから、合格できずに浪人生になる可能性が高いということが関係しています。
ここで浪人になって来年、違った出題方式で出題されるテストで合格できなければ浪人生活が続いていくことになります。
そのため、できるだけ現役で合格をさせるということを強調しているのです。
出題形式が変わっても自力に自信があるという生徒には大きな影響はないように思われがちですが、かなり方式が変わることがすでにわかっていますので、そちらも確認しておかなければいけません。
共通テストでは以下のような変化が判明しています。
- ・問題分量が増加
- ・国語や数学、理科では対話文形式の問題が出題
- ・高校での活動や日常生活を扱った問題が増加
- ・複数の資料や写真が問題文中に与えられ、分析しながら解答する問題が増加
- ・国語と数学の問題の一部に記述問題が出題。採点について国語は段階評価で、
数学は「数学A」範囲から出題され配点化 - ・大問の中には、国語で「著作権法」の条文や、数学で「建築基準法」の基準など、
レベルの高い資料が与えられ、これらを参考にして解答する問題が出題ということがあります。
志望大学別の影響
国公立大学のみを志望している場合
国公立大学を受験する場合は私立大学のように併願していくつも受験するということができません。
センター試験とそれぞれの大学の個別試験を受ける必要があるのです。
必ずセンター試験を受験しなければいけないので2020年度の入試で合格できなければ2021年度は大学入学共通テストを受けることになります。
そのため、浪人になることを避けようとする国公立大学志望者は少し難易度を落として受験をする可能性があるのです。
合格する可能性を高めるという安全志向が強くなる傾向が予想されています。
そうなるとレベルが高い受験生が少し下の大学医学部を受験してくることになりますので入試は難しくなるということになります。
首都圏にある人気大学だけでなく最近では地域枠の活用などによって地方の大学にも受験生が増加傾向にありますが、この傾向がさらに強くなることが予想されています。
私立大学を志望している場合
私立大学を受験する学生にも2つのパターンがあります。
国公立大学との併願受験をする場合と、私立大学のみを受験する場合です。
国公立大学を受験するということはセンター試験を受ける必要が出てきますので、5教科7科目の勉強が必要となってきます。
科目数が増えるので、その対策は早くからしなければいけません。
もちろん国公立大学受験となりますので、やはり受験の難化が予想されます。
私立大学のみを受験する場合は、その大学によって試験科目が違っていることに注意しなければいけません。
数学と理科2科目という基本的な組み合わせのところが多いのですが、中には国語があったり、理科が1科目だったりと違っているところも多くあります。
浪人を避けたいという受験生は受験する大学を増やしてくる可能性もありますし、少し難易度が下のところを受けるということも多くなるでしょう。
そのため、こちらも受験の難化が起こると考えられるのです。
まとめ
今回のセンター試験から大学入学共通テストへの変化に関してのポイントは2点です。
- ・浪人生を出したくないという思考が強くなる
- ・受験の難化が予想される
2019年度の高校三年生には厳しい状況ですが、しっかりと対策をして乗り切っていきましょう。